外傷性の白内障

外傷性白内障とは、鈍的外傷、穿孔性外傷により白内障になりますが、自覚症状はすぐに現れない事もあり注意が必要です。
水晶体を支えている組織が損傷を受けて「水晶体脱臼」を起こしている場合もあります。
(この「水晶体脱臼」とは、チン氏帯と呼ばれる細い糸によって水晶体は眼球壁に固定されていますが、
チン氏帯が弱い人など、また、全身の病気と関連してチン氏帯が弱い人等では一部が切れて、
その部分で水晶体が支えられなくなり、固定が不安定になる病気の事です)
 原因の多くがバトミントンのシャトルや卓球の球など眼窩に入る大きさのものが当たった等、
目に何らかの圧力が加わった場合などの鈍的外傷が多く見られます。
また、鉄片が目に入ったり、刃物で水晶体を傷つけてしまったときにも起こる病気です。
 症状の現れ方は主に視力の低下ですが、受傷後10年以上経過して初めて自覚することも多くあります。
 検査内容は視力・眼圧・細隙灯顕微鏡検査、眼底検査を行い、時期を見て手術を行いますが、
外傷の程度により手術方法は変わってきて、手術成績、難易度も異なってきます。
  手術以外では、点眼薬や内服薬で水晶体の混濁を治してしまうものは現在ではありませんので、
白内障の治療は、混濁がそれ以上進行しないようにすることが主になります。
 白内障の進行は体が健康であれば、ある程度抑える事が出来ますので目の疲労を避けるだけでなく、
野菜や果物などを積極的に取り、バランスの取れた食生活をすることなど、全身の健康を保つ事も大切です。
例えば、ビタミンEである大豆、玄米、植物油、ゴマ、うなぎやビタミンB2となる、のり、レバー、納豆、鶏卵、いわしや、ビタミンCとなる緑色野菜、芋、柑橘類などのビタミン類の摂取が望ましいです。
  好き嫌いの無いバランスの良い食事を手がけたり、紫外線や放射線、赤外線が目に入らないようにサングラスをかける事も良いでしょう。
古い油を使った揚げ物や古い魚の干物の摂取は避けましょう。
 日常生活の些細な事から、目や体の健康を保つ事が出来るので、普段の生活を見直すことで、予防は可能です。

アトピー性の白内障

アトピー性白内障とはどんなものなのでしょうか?
アトピー性の白内障の原因と思われるのは、以下の二つです。
アトピー性皮膚炎は湿疹性の病気です。重症の方の約3割に合併症が眼に起こります。その内約1割が白内障です。
原因は外傷説がもっとも有力です。かゆみを我慢できずに手でこする。皮膚科医がこすらないように注意すると、つい強く叩いてしまう。こうしたことが何年も続くと、水晶体が濁ります。
他の原因として、ステロイド内服薬の影響です。ある程度の量を少なくとも1年以上のみ続けると、白内障が起こることがあります。
軟膏は、顔に少し塗るくらいなら大丈夫ですが、全身に塗ると皮膚から吸収される量が多くなります。
予防策として、定期的に眼底検査をして皮膚科と連絡を取りながら、こすったり叩いたりするのを抑えることが大切です。
こういうことが10数年続くと目が濁ってきます。幼児にはまず起こりませんが、10代後半から30代でなりやすいです。
子どもは親が気をつけないといけません。目をこするなど、日ごろのしぐさに注意してください。
治療法として、視力が著しく下がると、手術をすることになります。いったん混濁が始まると、薬物では戻りにくいのです。
Nアセチルカルノシン点眼薬であるクララスティルくらいでしか治らないのです。
手術をの手法はというと、水晶体の濁りを取るのが目的です。局部麻酔で10分から20分で終わり、日帰りもできます。
プラスチックのレンズを入れるかどうか、病院では条件があります。15歳以上の方で、網膜はく離のない人が対象です。
アトピー性皮膚炎の合併症は、網膜はく離が出来やすいので、手術に支障が出ます。
目を叩くことで網膜に穴が開くことが強く疑われています。
日本の白内障手術でプラスチックのレンズが普及し始めて20年。それ以上のデータはありませんが、今のところ危険は無いと見られています。
レンズにはプラスチックのほかに、シリコンなど、10代で入れても生きている間に劣化や変質がないとされているものを使います。
手術で水晶体を取って、プラスチックのレンズを入れると、視力は出ますが、ピントが一点でしか合わなくなります。
将来的に、メガネで補うか、場合によってはプラスチックレンズを入れ替える必要があるかもしれません。